ハロー!うくれれです。
長い間二本足で生きてきた人間が、突然片足をなくすとどうなるか想像したことがありますか。(ないと思う!!)
あるはずのものがなくなってしまうと、無意識で「ある」状態を「ない」にシフトするのに結構時間がかかったりします。
その移行期に「ある」つもりで行った動作が実は「ない」ためにうまくいかなかったりして、「おっと、もうなかったんだ!」とビックリすることってあるんですよね。
今回はそんな「あるつもりでやってしまいがち&ビックリしがちな事」をまとめてみました。
お風呂に入るたびに感じる違和感とプリンセス天功の微笑
膠原病が再燃して緊急入院した夜、さっきまで自由に動いていた手足が突然マヒするという事態が起こりました。
足首から下は全く動かず、脚をあげると足首がプラプラとくっついているだけという状態。
力の入れどころもわからなかったので、何かにつかまってどうにか立てるけど歩くことはできませんでした。
そんな状態だったので、病院でお風呂に入る時はいつも「コモドチェア」というトイレ&シャワー用の車いすで運んでもらって、座ったまま車いすごとシャワーを浴びていました。
右足を切断してからもコモドチェアでシャワーを浴びていたのですが、椅子に座った状態だし、切断した部位が濡れないようにビニール袋をぐるぐる巻きにしていたので上から見ると右足があるか無いか分からない感じでした。
退院後のシャワーはコモドチェアを使うわけにはいかず、浴室にシャワーベンチを置いて、旦那にお姫様抱っこで連れて行ってもらっていました。
右足にはいている靴下を脱ぎ、シャワーを浴びるんですけど、ふと目を下におろしたときに丸裸の右足を見てハッと気づくんですよね。
あれ、ない!
これまで何十年もあったはずの右足がないという光景はとっても不思議な感じで、目の前で起こっている出来事なのに、幻想を見ているような、本当に本当に奇妙な感覚なんですよ。。。
そう、これはまるでイリュージョン。
そして頭に浮かぶのは、イリュージョニスト・プリンセス天功の妖艶な微笑み。
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いや、冗談じゃなく本当にその瞬間は「イリュージョンだろ」って思うんですよ。
「そうか、もう右足はないのか」という悲壮感ではなく、「なんでないんだ???」という不思議な感覚。
毎日シャワーするたびにイリュージョンかと目を疑う日々が続きましたが、4年経ったらいい加減なれましたよね。
あの摩訶不思議な錯覚を味わうことはもうないのか。
無くなった足があるつもりでやってしまう&ビックリしてしまう事!
お風呂に入るたびにイリュージョンをみてしまう日々はさすがに終わりましたが、当時は足があるつもりでやってしまうことや、ないことにビックリする瞬間がけっこうありました。
そんな足切断者あるある(?)をいくつかご紹介したいと思います。
共感してくれる人いるかな?
その①布団を蹴って整えようとしたけど空振り
寒い冬のある夜、当時はまだ家族4人で一つのベッドを使っていました。
子供と一緒に眠っている人ならわかると思いますが、小さな子って寝ている時にあっちこっちに動き、掛布団や毛布がめちゃくちゃになってしまいますよね。
なんど整えてもぐちゃぐちゃになるので、一緒に寝ている親は自分の毛布がなくて寒い。
足が冷えるわ~と思い、毛布を右足で蹴って自分にかけようとしたとき、あろうことか空振りをしてしまいました。
マンガとかで空振りすると「スカッ」という効果音が使われますけど、まさにそんな感じのキレイな空振り。
おおっと、なんで?とビックリしましたが、瞬時に「そういえば足なかったんだわぁ」と納得。
足って歩くだけでなく、無意識にいろんなことに利用しているんだなというのが分かった出来事でした。
その②痛い!と思ってさすったところに足がない
手足など四肢を切断すると、ないはずの手足に痛みやしびれを感じる「幻肢痛」という現象が起こることがあります。
\幻肢痛でよみがえる名曲/
幻肢痛が出ることって滅多にないのですが、つい先日右足の小指あたりがチクチク痛むことがありました。
テンポよく電撃が走るような痛みで、痛みが5回目くらいの時に小指をさすろうとして手を伸ばしたんですけど、伸ばした先に足がない。
そうか、足ないんだった!とハッとしたのですが、手を伸ばした場所が、本来なら右足の小指があった場所にぴったり来ているので、人間の脳の精巧さに感心した!という出来事でした。
その③寝ぼけてベッドから立ち上がろうとするも片足しか地面につかない
夜中にトイレに行きたくなってベッドから立ち上がろうとしたとき、踏ん張りがきかんな~とおもったら片足しかなかったという出来事。
有名な義手義足ユーザーの山田千紘さんも、事故後に初めて目が覚めた時に同じような経験をしているそうで・・・
「最初は夢だと思ったんです。右腕が利き腕だったのですが、目やにを取ろうとしたら、取れなくて。ただ手の感覚はあって『なんか不思議な夢だなぁ』と思って、顔を洗いに行こうとベッドから立ち上がろうとしました。両足がないように見えているけれど、感覚はある。ベッドから落ちたときの痛みで、それが現実だと分かりました。
引用:ABEMA TIMES
山田さんはこの時自分の手足が無いのを知らない状態だったそうなので、そのショックは私なんかじゃ想像できないくらいだったのではと思います。
どんなにショックなことでも、どんなに良いことでも慣れてしまうというのが人間というもので、寝ぼけた状態でも足がない事を認識できるようになりましたけど、それもちょっと寂しいなぁと思う今日この頃。
だから最近は、夜中にトイレに起きた時は寝ぼけながらも「トイレまで歩いて行けて良かった!」という思考に切り替えるようにしました。
そしたら嬉しい方に目が向いていいかなって!
まとめ
イリュージョンといえばプリンセス天功が一番に浮かぶんですけど、子どもの頃すごく話題の人だったんですよね。
現在も活躍されているのかなと調べてみたところ、マジシャンとしてだけでなく、格闘技やテレビイベントプロデュース、ミュージカルなどの舞台演出、テーマパークや都市開発のプロデュース、Jリーグをはじめ複数スポーツチームのスポンサー、歌手、画家、写真家、デザイナー、企業コンサルティング、商品開発、店舗経営、スーパーモデルの育成。。。
なんか、すべてが規格外というか、同じ人間でもこんな大成している人もいるんですねぇ。
画像見ても全然老けてないし、これからは私もプリンセス天功のようにいろんなことに挑戦していきたいなと。
全然義足と関係ないまとめになっちゃいましたが、プリンセス天功はすごいというお話でした(?)