ハロー!うくれれです。
2022年9月末から5年ぶりに日本へ里帰りし、家族や友達との時間を満喫しまくってきました。
私が住んでいるニュージーランドから日本へ帰国するには、飛行機を利用しなければなりません。
足を切断し、義足になってからの飛行機は、健康な足の時とは違いいろいろな不安が浮かび上がりますよね。
そのうちの一つが空港などのセキュリティゲートにある金属探知機。
義足を装着しているけど、無事に通れるのかな?
怪しまれたり、捕まったりしない?
そんな義足初心者ユーザーさんのちょっとした不安を解消すべく、私の体験を記事にしてみました。
誰かのお役に立てれば幸いです!
Contents
義足でも空港の金属探知機を通過できる?保安検査で義足を外す必要はあるの?
ニュージーランドに初めて上陸したのが2006年のワーキングホリデーでしたが、それ以来、故郷の日本とニュージーランドを行き来してきました。
飛行機に乗るためには空港でセキュリティチェックを受ける必要がありますが、ぱっと頭に浮かぶのは誰もがドキドキして通過する「金属探知機」ですよね。
金属探知機の前に、カバンやジャケット、金具の付いているベルトなどを外してベルトコンベアにのせ、X線の中を通します。
それと同時に人間はゲート型の金属探知機を通過します。
自分では金属を何も持っていないつもりでも、ブザーが鳴って赤いランプがつくことってありますよね。
何も悪いことしていないんだけど、なんだか罪人になったような気分になるのは私だけではないはず。
結局反応していたのは小さなネックレスだったりして、無事に通貨できた経験がある人もいるのではないでしょうか。
小さなネックレスで反応するのであれば、義足を装着している人は一体どうなっちゃうの?
飛行機に乗る機会の多い私は、足を切断して義足になってから、空港の金属探知機を通る時はどうすればいいのか全く分かりませんでした。
それとなくネットで調べてみると、義足を外すように指示されたとか、別室に連れていかれたとか、いろいろな情報が。
ただ飛行機に乗りたいだけなのに、義足を履いているとそんなハードルが高くなるのかなぁと、とても心配になりました。
義足は医療機器ですし、使用者にとっては本物の足ですから、それを外せと言われたり、取り上げられたりするのはとんでもないこと。
それに、大勢の目の前で義足を外すように指示されたとしたら、人によっては屈辱的な体験ともいえますよね。
そんなわけで、不安を抱えながら義足になって初めての飛行機は、ニュージーランドからオーストラリアへの旅でした。
その時は一体どのようにして金属探知機を通過できたのでしょうか・・・?
義足で空港の金属探知機が反応しても大丈夫!セキュリティゲートでの流れ
私が義足になってから飛行機に乗ったのは合計6便。
ということは、保安検査として金属探知機を通過したのも合計6回ということになります。
利用した空港は、ニュージーランドのオークランド空港、日本の福岡空港、オーストラリアのシドニー空港、シンガポールのチャンギ空港です。
結果、どの空港でもトラブルなしに無事通過することができています。
私のホームと言えるニュージーランドのオークランド空港が、義足になってから初めて通る金属探知機だったのですが、義足だということを前もって知らせておいた方が良いと思い、私がとった行動は、
金属探知機を通る前に、目の前で待ち構えている係員の人に義足を見せて「義足使っていますけど、これから通りますよ」と目くばせしたこと。
通過する前から「必ず金属探知機が義足に反応して、感知のブザーが鳴りますよ」とお知らせしておくのです。
私の義足は肌色のフォームカバーを着けておらず、鉄パイプがむき出しの状態。
加えて、いつもロングスカートを履いているので、裾をめくるだけで義足を装着していることがすぐにわかります。
中には義足をみて少しぎょっとする係員さんもいますが、たいていの人は慣れているようで、「分かりましたから、とりあえず探知機を通過してください」というふうに促されます。
他の利用客と同じ様に金属探知機を通過し、無事にブザーが鳴った後、追加の検査をされるか、されないか、追加検査の内容もそれぞれの便ごとに違ったものでした。
これまでに体験したパターンを以下に挙げていこうと思います。
パターン①そのまま通過できた
一番簡単に通れたのは、日本の福岡空港、国際線の保安検査でした。
いつものように金属探知機の通過直前に係の人に義足を見せ、探知機を通過。
その後義足を見せてと言われ確認されましたが、見ただけで追加の検査は無く、すんなりと通ることができました。
パターン②ハンディタイプの探知機で身体をスキャンされた
こちらのパターンが一番多かったのですが、ゲート式の金属探知機を通った後、ハンディ(手持ち)タイプの探知機で身体をスキャンされました。
ゲート式の探知機を通る前に義足を見せているので、その他に反応している金属は無いかをチェックしているのでしょう。
一応義足もスキャンされますが、特に何か聞かれることもなく、無事検査に合格することばかりです。
パターン③ボディスキャナに入れられた
2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を前に、国が「テロに強い空港」の実現を目指して高度な保安検査機器の導入を推進する中、航空・空港保安関係者の間で、先進的な保安検査機器を導入するための検討が進められている。※写真=ボディスキャナ「QPS201」 pic.twitter.com/rYqZtIQoh0
— 【公式】航空新聞社 Wing(航空宇宙業界専門紙) (@wingnews) March 22, 2018
金属探知機を通った後、人間の形がガラスに描かれているブースのようなものに入れられ、検査を受けたことがありました。
確かオーストラリアのシドニー空港だったかな?
金属探知機を通る前に義足を見せているので、あやしい感じで入れられたわけではありませんが、やはりドキドキしますよね。
ブース内で足形マークの所に自分の足をあわせ、両手をあげて検査をうけました。
所要時間は10秒くらいだったと思います。
ボディスキャナについて調べてみたところ、保安検査での接触検査に代わるものとして取り入れられているらしい。
金属ほか、異物の存在を検知できる優れものだそうで、日本をはじめ世界のいろいろな空港で取り入れられているそうです。
金属探知機では何が反応しているのかはっきりせず、何度も探知機を通過しなければならないということもありますが、ボディスキャナのほうが明確で、保安検査の時間短縮になるうえセキュリティも強化できるんだとか。
これからは義足を装着していなくても、ボディスキャナに通されるのが一般的になるかもしれませんね。
パターン④小さな紙で義足を拭われた
シンガポールのチャンギ空港での経験ですが、金属探知機を通った後に、小さな紙きれで義足をぬぐわれました。
付箋のようなサイズの白い紙で、義足をぬぐった後に小さな機械の上に置き、何かをチェックしていました。
このパターンは義足になる前でも遭遇したことがなく、面白いなぁと思って眺めていたのですが、何をしたのかは分からないまま無事に通過。
今調べてみたんですけど、火薬などの危険物の痕跡などを調べるために行う検査だそうです。
私が知らなかっただけで、この検査は普通に行われているらしく、人によってはランダムに選ばれることもあるそうです。
保安検査で義足を外した人やチェックインカウンターで申告する方法も!空港をスムーズに通過しよう!
私が義足で金属探知機を通過した際、保安検査で起こったことをご紹介してきました。
私の他にも、いろいろな義足ユーザーが工夫をしながら空港を利用しているようです。
私の場合は歩くことに問題はなく、飛行機の時間も余裕があることばかりなので、セキュリティチェックの際に義足を見せるだけにしましたが、チェックインの段階で知らせておくという義足ユーザーさんもたくさんいるようです。
チェックインの段階で知らせておくと、一般のセキュリティチェックではなく、別のゲートを通って案内されたり、車いすに乗せてもらい、別ルートで通過することもできるとのこと。
空港の中は広いですから、出発ゲートまでかなり歩くこともあります。
義足で早く歩くことに不安があったり、足の痛みがある方、長時間歩くのが難しい場合などには、空港でサポートしてもらえるととても助かりますよね。
また、到着した空港でも車いすの手配をお願いできるなど、チェックインの時に申告しておくのはとてもよい方法だと思いました。
なんなら、チケットを購入する段階で申告しておくと、足元が広い座席の優遇などしてもらえるかも?(今度チケット買うときに聞いてみようかな?)
また、私は経験がありませんが、保安検査で義足を外すように言われた人も一定数いるようです。
義足を外さなければいけない場合は、別室に移動させられることがほとんどのようです。
他の利用客の前で義足を外すのはイヤなので、別室の方がありがたいですね。
もちろん、チェックが終われば義足も返ってきますよね。
空港での保安検査は、その場所や担当している係員の人によって対応がいろいろ変わります。
義足を外さなければいけない場合もあると考えて、(機内でも外してリラックスできるし)飛行機を利用するときは足を出しやすい服装で行くといいなと思いました。
おわりに
義足での飛行機、最初はとてもドキドキしましたが、やっぱり旅は楽しい!
私のように病気があったり、義足を使っている人って、一度人生のどん底を経験しているひとが多いと思います。
そのつらい経験があるからこそ、できることをできる時にやってしまわなくちゃ!と、健康な頃よりアクティブな毎日を過ごしている人も。
義足で不安な方も、空港の金属探知機なんか心配せず、行きたい所にガンガン行って、沢山思い出をつくっちゃいましょうね。