ハロー!うくれれです。
私が膠原病の全身性エリテマトーデスを発病したのは16歳の春でした。
当時高校2年に進級したばかりで、生まれてからずっと健康優良児だった私は、突然の難病に倒れ入院を余儀なくされました。
約4か月間の入院期間を経て高校に復帰することができたのですが、やはり以前とは少し学校生活にも違いが出てきます。
病気をコントロールするために、気をつけなくてはならないことが増えました。
とは言え、多くの生徒と同じようスクールライフをを楽しむことは十分可能!
今回は膠原病になってからの学校生活について振り返ってみようと思います。
Contents
膠原病(全身性エリテマトーデス)の学校生活~高校復帰直後の体調と先生や友達の対応
膠原病を発病したのが高校2年生の4月で、1学期が始まったばかりの時に入院することになりました。
入院期間は約4か月間だったので、高校2年の1学期と夏休みの大半を病院で過ごしました。
【入院生活の様子はこちら】
入院生活で体力が落ちていたため、退院して高校に復帰したての頃は学校にいるだけでとても疲れがたまります。
学校生活でまず気を付けていたことは、無理をせず、疲れをためないこと。
疲れたら病気が悪くなるというわけではないですが、体がきつくなるのが怖くて、最初の数日は学校を早退して家に帰ることが多かったように思います。
入学してからずっと電車通学だったのですが、体力が付くまでは毎日父に車で送り迎えしてもらっていました。
放課後に友だちが集まって遊んだり、買い物をしたり、カラオケに行ったりしているのをいいなぁと思いながら父のトラックに揺られる毎日。
自営業だから融通が利くとはいえ、毎日同じ時間に、欠かさず学校まで往復するのは大変だっただろうなと、今になって感謝の気持ちが湧いてきます。
電車通学に戻したのは、学校生活に慣れて、かつプレドニンの服用量がある程度減った3学期くらいからだったような。
また、通っていた高校の制服は長袖の冬服と半袖の夏服の2種類しかありませんでした。
全身性エリテマトーデスの患者は日光をなるべく避けて生活しなければいけませんが、復帰した2学期はまだまだ残暑で日ざしも強い。
冬服を着ていくわけにもいかないので、当時学校では珍しい「合服」を作り、それを着て通っていました。
合服と言っても、夏服が長袖になっただけなのですが、特別仕様のため着ている人が私以外に誰もおらず、とっても恥ずかしかったです。
今は制服も基準服ができたり、男子も女子もパンツをはけたりと選択肢が増えていますね。
私が高校生の頃もそういった流れがあればよかったのにと羨ましくなります。
さて、学校生活といえば勉強ですが、1学期をほぼまるっと欠席していたため、授業がどのように進んでいたのかまったく知りません。
入院中暇すぎて自主勉強をたくさんやったので、国語や数学など教科書があればなんとかなる教科は復帰後もラクに追いつくことができました。
学校に復帰したとはいえ、しばらくは学校と家の往復しかしてなかったので、入院中と同様にとっても暇。
家での娯楽はテレビくらいしかなく、しかたがないので長い空き時間を使って勉強をするようになりました。
災い転じて福となすというか、勉強ばかりしていたので、1学期間休んでいたのに復帰後初の定期テストでは成績が爆上がり。
入院前に自分がどれほど遊びほうけていたかが分かったできごとでした!
しかし私の学科は情報処理科だったため、プログラミングなどパソコンを使った実技の授業はちんぷんかんぷん。
実技については、担当の先生が放課後に特別授業をしてくれることに。
仲のいい友だちも一緒に残ってくれて、勉強なんだけどとっても楽しかったことを覚えています。
友だちや先生のサポートのおかげで疲れのため早退する日も少なくなり、入院していたこともだんだんと過去のこととして考えられるようになりました。
膠原病の学校生活で体育・修学旅行・文化祭など行事に参加できる?SLEでもスクールライフを楽しもう!
膠原病と診断された後でも、教室で受ける授業や友だちとの時間はほとんど変わることなく過ごすことができました。
しかし、学校生活は教室の中だけではないですよね。
病気を患っている生徒にとって一番問題なのは、体を激しく動かしたり、野外で行われる体育の授業。
特に全身性エリテマトーデスに罹ってしまうと、できるだけ日光に当たたらないことが大切です。
私は高校2年の始めに膠原病と診断されたので、その先2年は体育の授業を受けなくてはなりませんでした。
退院して最初の頃は体力がなかったので、体育の授業は見学していましたが、だんだん元気になってくると、いつまでも片隅でじっとしておくわけにはいきません。
自分ができる範囲で授業に参加するようになりましたが、なるべく目立たないようにサボったり、できるときには座って休憩したり。
グラウンドに出なくてはいけない授業は、病気のことを先生に話して、なるべく日陰で待機させてもらったり、その日の体育は休んで教室で自習させてもらったりして過ごしました。
学校ではすべての先生が自分の病気のことを知っているわけではありません。
たまにしかない教科や臨時の先生などは、生徒の体のことなどを知らない場合が多いので、必要があればその都度きちんと伝えておくのがとても大切だと思います。
見た目でわかりにくい病気なので、先生によってはサボっているとか、やる気がないなど勘違いして怒られちゃうこともあるので。
また、万が一授業中に何かあったときにも、先生が病気のことを知ってくれていれば対応もしやすくなりますしね。
病気だけど体力が戻ってから元気は良かったので体育祭にも参加しましたが、多くの時間をテントの下や屋内で待機していたので問題なし。
同様に文化祭も、クラスの出し物に参加できて、病気になる前と変わらない楽しい行事となりました。
高校3年間の学校生活で最大のイベントと言えば修学旅行ですが、膠原病でも修学旅行に参加できるのでしょうか。
答えはイエス。私の高校の修学旅行の行き先は東京見学&長野でスキーでした。
修学旅行に行ったのは高校2年生の冬なので、退院してからそんなに時間が経っていませんでしたね。
東京見学できるくらいの体力は戻っていましたし、毎日飲む薬さえ持っていれば十分旅行を楽しめる状態でした。
心配だったのはスキー。スキー場は日光を遮るものがなく、雪の照り返しもすごいので、さすがにダメだろうと思っていました。
ダメもとで担当医に相談したところ、日焼け止めをちゃんと塗れば全然オッケー!との返事が。
ほぼ100%無理だろうと思っていたので、できると聞いた時は本当にうれしかったなぁ。
当日はもちろん、日焼け止めをたっぷり塗って、帽子とサングラスで完璧に日光をシャットアウトし、初めてのスキーを思う存分楽しめました。
病気になって学生生活ってどうなの?と不安だったことはたくさんありましたが、はっきりいって卒業まですごく楽しかった!
私は高校を卒業してすぐに就職したのですが、病気のときにそばで支えてくれた高校時代の友だちとは社会人になってからもずっと仲良しでした。
今はそれぞれ家庭を持ち、自分の道を歩んでいますが、たまに連絡を取りあっている大切な人たちです。
膠原病の全身性エリテマトーデスは私のように10代で発症する人も珍しくありません。
病気だからと言って学校生活を自ら制限してしまうのではなく、体調と相談しながら、周りの人も頼りにして、学生にしかできない楽しい日々を送って欲しいなと思います。
膠原病の学校生活まとめ
全身性エリテマトーデスは若い女性に発症することが多い病気ですが、病気になる前よりなった後の人生の方がはるかに長い。
体のことを第一に考えるのはもちろんですが、その瞬間にしかできないことは遠慮せずにどんどん楽しんでいきたいですね。
私もこれからの人生を、今まで以上によいものにしていきたいと思う毎日です!