ハロー!うくれれです。
膠原病(全身性エリテマトーデス)を16歳のときに発病した私。
ありがたいことに、あれから何年も経っていますが元気に過ごし、かわいい子どもを2人出産し、育児に奮闘する毎日です。
初めての妊娠出産のときは、わからないことだらけなうえに、膠原病(全身性エリテマトーデス)を患っているので、自分にできるのかとても心配だったことを覚えています。
特に赤ちゃんを育てていくために、お母さんの母乳は大切ですが、自分が飲んでいる薬は赤ちゃんに悪影響があるかどうかを気にしていました。
何らかの病気で日常的にお薬を服用しているママにはとても気になる母乳育児のこと、膠原病の私の場合はどうだったのかをブログ記事にしてみました。
Contents
膠原病(全身性エリテマトーデス)でも母乳育児できる?おっぱいはあげてもいいのか?
膠原病(全身性エリテマトーデス)でも母乳育児はできるのか?
先に答えを言ってしまえば、膠原病(全身性エリテマトーデス)でも母乳で赤ちゃんを育てることは可能です。
妊娠中のプレママさんがこの記事を読んでくれているのなら、担当医から母乳育児についても説明があったでしょうから、いまさらという感じかもしれませんが。。。
なぜ母乳で赤ちゃんを育てるのがよいとされているのか、その理由に以下のようなものがあります。
母乳がよいと言われる理由
- 赤ちゃんの成長に必要な栄養素が含まれている
- 赤ちゃんの成長に合わせて成分が変わる
- 消化吸収がよい
- アレルギーになりにくい
- 病気にかかりにくくなる
- あごや筋肉、歯の発達の助けになる
- 乳幼児突然死症候群のリスクを減らせる
- 母親とのスキンシップで安心感を与えられる
出典:富山県 母乳のメリット
こんなにたくさんのメリットが母乳に含まれているのなら、母乳育児をしてあげたいと思いますよね。
全身性エリテマトーデスなどの膠原病では、授乳期間中に服用している薬の種類により、母乳で赤ちゃんを育てられるかどうかが決まります。
代表的な治療薬であるプレドニン(ステロイド)は1日の服薬量が20㎎以下なら授乳は大丈夫とされているそうです。
プレドニン以外にも免疫抑制剤や、抗血小板薬、胃薬や骨の薬など膠原病治療に使われる薬は結構たくさんあります。
もし母乳育児を望んでいるのに、自分が飲んでいる膠原病の薬のせいであきらめざるを得ないのは、つらい選択ですよね。
だけど、もし授乳に適していないお薬を飲んでいても、お医者さんに相談すれば授乳オッケーの薬に替えてもらえることもあるみたい。
まずは自分が母乳で赤ちゃんを育てたいことをお医者さんにじっくり相談することが大切ですね。
日本には母乳神話なるものが根強く残っており、周りの目を気にするあまり、こうでなくちゃと自分でプレッシャーをかけがちですよね。
私も1人目のときは「おっぱいが出ないなんて、赤ちゃんがかわいそう!母親失格だわ」と自分を責め、枕をぬらした日々がありました。
母乳神話の魔術にかかってしまったら、膠原病だろうが健康だろうが関係なく、ママ達はどんどんドツボにハマってしまいます。
母乳じゃないとだめだというルールなんてないのに、母乳じゃないと母親失格だなんてことはないのに、産後の揺れ動く気持ちは誰にも止められません。
でもはっきりいって全然大丈夫なんですよね。
膠原病で母乳育児したい人に書いて向けている記事なので、つじつまが合っていない感じがしますが、粉ミルクでも赤ちゃんはすっごく元気に育つ!
ママと赤ちゃんの絆だって、粉ミルクとか母乳とか全然関係ないです。
新生児のときから何を飲んできたって、赤ちゃんはママが大好きで、ママも立派なママに成長していくから。
膠原病でも母乳育児ができるというのは情報として知っておいてよいですが、おっぱいの呪いに縛られず、のびのびと育児をしてほしいと思います。
膠原病(全身性エリテマトーデス)で母乳育児したときの薬は?授乳中に服用していた治療薬一覧
私は2人子どもを出産していますが、どちらのときもプレドニンと数種類の治療薬を服用していました。
【1人目妊娠・出産・授乳期の薬】
- プレドニン 5㎎
- イムラン 50㎎
- アスピリン 200㎎
- オステオ(骨粗鬆症薬)
- マルチビタミン
【2人目妊娠・出産・授乳期の薬】
- プレドニン 5㎎
- イムラン 50㎎
- ヒドロキシクロロキン 200㎎
- アスピリン 200㎎
- オステオ(骨粗鬆症薬)
- マルチビタミン
2人目のときはヒドロキシクロロキンが加わっていますが、これは妊娠は関係なく、プレドニンの量を減らすために追加したのだと覚えています。
これらの薬を一日一回、朝ごはんの後に服用していました。
妊娠中から授乳期まで薬の種類も量も変わらなかったのですが、期間中も病気が悪さをすることなく、母子ともに健康に過ごしました。
妊娠を希望した時点である程度病気がコントロールされていることが大前提なので、そのまま出産まで行くことができれば母乳育児でも大丈夫な人が多いのではないでしょうか。
膠原病(全身性エリテマトーデス)で母乳育児したら赤ちゃんへの影響は?
膠原病でお薬を飲んでいるとき何が心配かというと、母乳を飲んでいる赤ちゃんへの影響ですよね。
赤ちゃんは必要な栄養の全てを母乳または粉ミルクから摂取しているので、生後1か月くらいで1日に飲む量は700~1000mlほどになります。
授乳中のママが薬を服用すると、種類によっては薬の成分の一部が母乳に入り込むことがあります。
しかし、母乳に入り込んだ薬の量は多くの場合非常に少量だそうです。
母乳に入った薬の成分は、赤ちゃんの体の中にはいっても血液に届くまでにさらに量が少なくなっていき、赤ちゃんの体に影響が出る可能性はとても低いそうです。
全身性エリテマトーデス治療でよく使われるプレドニンは、母乳への移行についての研究も多くされており、比較的安心できる薬ではないでしょうか。
参考までに、リウマチや全身性エリテマトーデスで用いられる治療薬が授乳中に投薬可能かどうかをまとめた表を見つけたので、気になる方はチェックしてみてください。
関節リウマチ(RA)や炎症性腸疾患(IBD)罹患女性患者の妊娠、出産を考えた治療指針
自分の病気で飲んでいる薬以外にも、見落としがちなのが簡単に手に入って気軽に飲める市販の薬。
特にちょっと具合の悪い時に飲む風邪薬や解熱鎮痛剤などは、膠原病の治療薬以上に母乳に移行するものも多いので、うっかり飲んでしまわないよう気をつけたいですね。
膠原病の母親が母乳で育てた子どもはどうなった?新生児から11歳までの成長記録!
私が授乳中に服用していた薬や服用量は、お医者さんからも母乳育児に影響がないと言われていました。
2人とも母乳を飲んでいたのですが、生まれてこのかた元気いっぱいで、特に私が服用している薬が原因の不調はみられません。
1人目(女の子)の場合・ほぼ粉ミルクの混合
1人目のときは初めての出産で、私のお乳も上手に母乳を作ることができず、おっぱいをあげたいのにほとんど出ない状態。
産んだその日から母乳が出ないうえに、娘は生まれてすぐに低血糖ぎみだと言われ、いきなり粉ミルクを与えられました。
今調べてみたんですけど、生まれてすぐの赤ちゃんが低血糖になる「新生児低血糖」は一過性のものが多いそうで、娘もそうだったんじゃないかなと思うんですけどね。。。
【新生児低血糖とは】
新生児低血糖とは生まれたばかりの赤ちゃんの血液中の糖分(ブドウ糖)が少なくなること(血糖値が低い状態)をいいます。正常な赤ちゃんは生まれた直後(生後1~2時間)には血糖値が下がり、その後、徐々に上昇して生後2~3日で安定するのが一般的です。
出典:産科医療研究ネット
新生児低血糖の原因として考えられるのは、未熟性や在胎不当過小児(SGA児)、母体の糖尿病、周産期仮死、グリコーゲン貯蔵の不足、授乳遅延、高インスリン血症などがあるそう。
当てはまるとしたら授乳遅延が原因だったのでしょう。
粉ミルクで血糖値も上がってよかったのですが、相変わらず母乳は出ないままで、出産後3日目に家に帰ることができました。
その後何度も授乳を試みましたが、いくら吸っても満足いく量が出ないと分かったのか、娘もおっぱいを加えるのを拒否するように。
そんな状態だったので、彼女は生まれてからほぼ粉ミルクで育ちました。
新生児低血糖以外には、黄疸少しが出ていましたが、窓際で日光浴をさせたくらいで、数週間で黄色っぽい肌も白くなりました。
また、乳児湿疹が生後4か月くらいからでき始めしばらく続きましたが、1歳半くらいのときに市内で有名な腕のいいお医者さんに連れて行ったところ、抗ヒスタミン薬と弱いステロイド軟こうですっかりきれいに。
その後娘はたまに風邪をひくくらいで、11歳になる今まで大きな病気やアレルギーもなくとても健康に育っています。
2人目(男の子)の場合・ほぼ完母
2人目は男の子で、妊娠中に前置胎盤と診断されましたが、お腹が大きくなるにつれて胎盤も正常な位置に移動。
ニュージーランドではほとんどの妊婦さんが出生前診断の不確定的検査を受けるのですが、染色体や遺伝子異常の可能性が245分の1と言われました。
確定検査は受けなかったのですが、エコーでの調子もよいみたいで、そのまま出産に。
38週目でお腹の中であまり成長していないから早く生んだ方がいいとなり、促進剤で出産しました。
生まれたばかりの息子は、一晩中泣き続けた娘とは違い、ぶっ通しで6時間近く眠るほどおとなしい赤ちゃんでした。
息子は新生児低血糖とも言われず、黄疸もなく、よく眠る親孝行な赤ちゃんでした。
2人目となり、心に余裕ができたのでしょう、私のお乳もようやく母乳をたっぷり作れるようになりました。
母乳が出てくれるのは、赤ちゃんの他に3歳児も育てなければいけない私にとって、ミルクを作る手間がなかったのですごくありがたかったです。
もちろん粉ミルクに頼ることもありましたが、息子はほとんど完母で育てたと言ってよいでしょう。
3歳くらいになってからアトピーの症状がひどくなり、7歳くらいまで続きましたが、食事療法と彼自身の体の成長もあり、8歳の今ではほぼ治っています。
息子の場合も特に膠原病の薬が影響したような体の変化や異常はみられませんでした。
まだ2人とも成長期真っただ中で、未来のことは分かりませんが、母乳のせいで体調不良になる可能性はこれから先も少ないのではと思っています。
おわりに
膠原病、特に全身性エリテマトーデスは出産を経験したことがないくらいの若い女性が発病しやすいと言われています。
私はありがたいことに元気な赤ちゃんを産んで母乳で育てることができましたが、これから妊娠出産を考えている方に、私の記録が役に立てれば本当にうれしく思います。