気象庁の発表によると、日本の紫外線量は、1990年から2020年で8.9%も増加しているそうです。
最近では雨降りでも、室内にいるときでも紫外線対策のために日焼け止めを塗る人も多くなってきました。
入院中の病室の窓は大きいので、ガラスを通して入ってくる紫外線を防ぎたいという方もいるのでは。
病気治療、検査、出産など、入院の目的は様々ですが、ほとんどの病院ではすっぴんでいることが推奨されています。
メイクが厳禁という病院もありますが、日焼け止めは塗って大丈夫なのでしょうか?
そこで今回は、入院中の日焼け止めについて、病院のルールを考慮した選び方やおすすめ商品をご紹介していきます。
入院中で室内の日焼け対策はしておきたいけど、どうすればよいのか迷っている方の参考になれば幸いです。
Contents
入院中に日焼け止めは塗ってもいい?注意すべき点は?
日焼けはシミやしわなどの肌老化のもととなるため、日ごろから紫外線対策をすることが大切だと言いますね。
室内にいるときでも、ガラス窓を通して紫外線が入ってくるので、外出しなくても日焼け止めだけは塗っているという人もいるほど。
入院中でも日焼け止めを使わなくちゃ不安という美意識の高い人もいるのでは。
窓から離れた位置にベッドがあるなら大丈夫でしょうが、窓際だとやっぱり気になりますよね。
しかも大部屋だと、カーテンを閉めつづけるわけにもいかないし。。。
入院中でも日焼け止めを塗って大丈夫なのでしょうか?
多くの病院では、以下のような理由から入院中のお化粧はNGとされています。
入院中にお化粧がNGな理由
- 顔色が分からない
- 唇の色が分からない
- 手術・検査の妨げになる
- 抵抗力が落ちているため など
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顔色や肌の質感、髪の毛、爪の状態、さらには表情やしぐさなど、外見でその人の体調や病気の状態を判断することを「視診」といいます。
外見は医学的にもその人の健康状態を判断する大切な材料です。
肌色補正効果が強い日焼け止めを塗ってしまうと、お医者さんや看護師さんに本当の顔色が伝わらず、診察の妨げになってしまうことも。
なにかの異常があったとしても、顔色が分からず早期発見を逃してしまう恐れもあります。
同じ理由で、ネイルやカラコンなどの身体の色が分からなくなってしまうものは禁止されている病院がほとんどです。
手術では顔色の他に感染予防などの理由でもお化粧が禁止されています。
MRIの検査を受けるときも、メイクやネイルに含まれる金属が原因で発熱し、やけどの危険があるとのことで、禁止されているそうです。
また、入院しているということは普段とは違った身体の状態だということ。
いつもより抵抗力が落ち、肌も敏感になっていることが多いため、使い慣れたものでも肌荒れやかぶれを起こす可能性もあります。
入院中に顔色をかくさないことは、想像以上に大切なんですね。
医学的な理由とは異なりますが、色の付く日焼け止めを付けていると、枕や布団などの寝具を汚すことにもなります。
香りの強い日焼け止めも同室の患者さんの迷惑になるため、マナーとしてやめておきたいですね。
入院中の日焼け止めの選び方は?SPF・成分・色・落としやすさなどに注目!
日焼け止めを使いたい場合は、さきほどご紹介した注意点を考慮したうえで、入院中の肌や環境に合った日焼け止めを選ぶことが大切です。
【入院中の肌や環境に合った日焼け止めとは】
- 肌色をかくさない(無色で白浮きしない)
- 肌に優しい(低刺激・ノンケミカル)
- においが少ない
- 室内使用に適した数値(SPF/PA)
1.肌色をかくさない(無色で白浮きしない)
入院中に日焼け止めを使いたい場合は、顔色を変えないようにすることが大切です。
肌色補正効果のある日焼け止めやBBクリームなどは、本当の肌色を覆ってしまうため、やめておきましょう。
着色料が入っておらず、白浮きしない無色透明の日焼け止めがおすすめです。
2.肌に優しい(低刺激・ノンケミカル)
入院中のお肌は環境や体調の変化により普段より敏感になりがち。
肌への負担が軽く、トラブルが起こりにくい低刺激のものや、ノンケミカルの日焼け止めを選びたいですね。
ノンケミカルの日焼け止めとは
ノンケミカルの日焼け止めには、紫外線吸収剤(ケミカル)の代わりに紫外線散乱(反射)剤などのUVカット成分が配合されています。 単純にお肌の上で紫外線を跳ね返す(散乱)成分なので、刺激が少ないのが特長です。
低刺激・ノンケミカルの日焼け止めの多くは、特別なクレンジングが必要なく、石けんやお湯で落とせるものばかり。
入院中は洗面台も共用なので、洗顔に時間がかからないという観点からも押さえておきたいポイントです。
3.においが少ない
入院中に大部屋で過ごす場合は、周りの患者さんのことも考えて、においがない(少ない)日焼け止めを選ぶことも大切です。
化粧品に使われている香料は、使っている人をリラックスさせたり、香りをまとってよい気分になったりします。
その一方で香りが合わずに不快に感じる人もいますよね。
病室にはいろいろな病気の人が一緒に過ごしているため、なるべくにおいの少ない日焼け止めを選びましょう。
4.室内使用に適した数値(SPF/PA)
日焼け止めには紫外線防御効果を示す「SPF」や「PA」といった表示がありますね。
SPFは肌に炎症を引き起こす紫外線(UV-B)に対する防止効果を、PAは肌を黒くする紫外線(UV-A)に対する防止効果を示しています。
SPFやPAは、使用する目的により数値が変わり、強いほど紫外線防止効果が高くなります。
SPF50プラスなど数値の高い日焼け止めは、効果を高めるために有効成分もたくさん含まれているそうです。
有効成分の多くは科学的に作られているもので、お肌への負担もそれだけ高くなるんだとか。
さまざまな数値の日焼け止めがありますが、入院中など室内で使うなら、数値は高くなくてOK。
SPFは15~30くらい、PAは++あれば十分だそうです。
入院中におすすめの日焼け止め10選!
入院中の肌や環境に合った日焼け止めって、実際にどんな商品があるのか気になりますよね。
ここからは日焼け止め選びのポイントをクリアしている、おすすめUVをご紹介していきたいと思います。
ご自身の好みに合った日焼け止め選びの参考にしていただければ幸いです。
NOV UVローションEX
敏感肌のためにこだわりぬいた日焼け止めのNOVの日焼け止めシリーズ。
シリーズのなかでも、ローションタイプの日焼け止めはサラリと肌にのびるため、摩擦などの負担がかかりません。
塗った直後は少し白く感じますが、数分たってなじんでくればほとんど透明になります。
日焼け止めを塗った感があまりなく、入院中はお顔をさっぱりさせていたい人におすすめです。
SPF | 32 |
PA | +++ |
色 | 塗った直後は白いがすぐ消える |
ノンケミカル | 〇 |
刺激 | 低刺激 |
におい | なし |
洗顔 | 石けんで落ちる |
タイプ | ローション |
セザンヌ 朝用スキンコンディショナー UVミルク
乳液と日焼け止め両方の機能を持ったセザンヌの朝用スキンコンディショナー UVミルク。
室内であびる紫外線をしっかりカットしてくれるのはもちろんのこと、37種の美容保湿成分がお肌のうるおいも保ってくれます。
入院中は美容と疎遠になりがちですが、日焼け止めだけでお肌のケアもできるって、最高じゃないですか?
化粧下地としても使えるため、少し色が付くかな?と思いきや、塗った直後でも白うきせず、肌色はほとんど変わりません。
塗り心地は「ミルク」という名前のとおり、乳液を塗っているような感じで、付けているのを忘れてしまう軽さです。
プチプラのセザンヌなので、お値段も一本800円前後という安さ。
顔に身体に惜しまず使えるのがうれしいですね。
SPF | 22 |
PA | ++ |
色 | なし |
ノンケミカル | 〇 |
刺激 | 低刺激 |
におい | なし |
洗顔 | 石けんで落ちる |
タイプ | ミルク |
ウルンラップ UVクリーム
紫外線吸収剤不使用、低SPFの「お肌にも環境にも優しい日焼け止め」として開発されたウルンラップのUVクリーム。
合成着色料、合成香料、パラベン、シリコンなど余計なものを含まず、肌状態が不安定な人でも安心して使えます。
ヒマワリ油やヤシ油などのオーガニック認定原料が7種類も使われており、安全にこだわって作られているのがわかりますね。
軽いクリームのようなテクスチャーで、付け心地はスッとのびてべたつかない、白うきもしないのが特徴です。
スマホやパソコンなどから出るブルーライトに良い成分も配合されているそう。
入院中はどうしてもスマホを見る時間が長くなってしまう、という人にもおすすめの日焼け止めです。
SPF | 28 |
PA | +++ |
色 | 塗った直後は白いがすぐなじむ |
ノンケミカル | 〇 |
刺激 | 低刺激 |
におい | なし |
洗顔 | 石けんで落ちる |
タイプ | クリーム |
紫外線予報 ノンケミカルUVジェル
紫外線吸収剤を使用していないノンケミカルのUVジェル。
界面活性剤・アルコール・パラベン・香料などの気になる合成成分フリーで、子どもの肌にも安心して使える日焼け止めです。
入院中に乾燥しがちな肌のうるおいを守るコラーゲン、ヒアルロン酸のほか、7つの植物エキスを配合して保湿効果もばっちり。
乳液のように肌にスッとなじみ、べたつかず白浮きもしないため、入院中に重宝しそうな日焼け止めです。
SPF | 30 |
PA | +++ |
色 | なし |
ノンケミカル | 〇 |
刺激 | 低刺激 |
におい | なし |
洗顔 | 石けんで落ちる |
タイプ | ジェル |
アロベビー UVモイストミルク
アロベビーUVモイストミルクは、天然成分100%、国産オーガニックで作られた日焼け止め。
紫外線をしっかりカットできるのに、肌に刺激を与えず、敏感肌の赤ちゃんでも使用できます。
ホホバオイルやシアバターなどの保湿成分も配合していて、うるおいが長く続きます。
グレープフルーツとラベンダーの香りがほのかにありますが、塗った本人がわかる程度。
お湯だけで落とせるので、入院中の洗顔を簡単にできるのが嬉しいポイントですね。
SPF | 15 |
PA | ++ |
色 | 塗った直後は白いがすぐ消える |
ノンケミカル | 〇 |
刺激 | 低刺激 |
におい | 少しあり |
洗顔 | お湯で落ちる |
タイプ | ミルク |
ユースキン シソラ UVミルク
オレンジ色のハンドクリームのイメージのユースキンから発売している、低刺激スキンケアシリーズが「ユースキンシソラ」
シソの葉エキスが配合されたユースキンソシラの日焼け止めは、紫外線吸収剤を使用していないノンケミカルの肌に優しいミルクタイプです。
使っているシソの葉エキスは、北海道の契約農家で栽培されているそうで、敏感肌の人が安心して使えるようにこだわって作られています。
とろみのあるテクスチャーですが、肌にのせれば水のようにスッとなじみ、日焼け止めというよりスキンケア感覚で使えます。
SPF | 38 |
PA | +++ |
色 | なし |
ノンケミカル | 〇 |
刺激 | 低刺激 |
におい | なし |
洗顔 | 石けんで落ちる |
タイプ | ミルク |
オルビス サンスクリーン(R)フリーエンス
油分・香料・着色料・紫外線吸収剤を使用していないオルビスの日焼け止めは、素肌感覚のストレスフリーな日焼け止め。
乳液のようなテクスチャーで伸びがよく、なめらかな感触です。
塗った後のべたべた感もないので、付けたあとすぐに横になってもベッドや枕を汚す心配がありません。
保湿効果も高く、乾燥肌でも一日中きれいに密着してくれます。
SPF | 30 |
PA | +++ |
色 | 塗った直後は白いがすぐ消える |
ノンケミカル | 〇 |
刺激 | 低刺激 |
におい | なし |
洗顔 | 石けんで落ちる |
タイプ | ローション |
NIVEA(ニベア) サンプロテクトウォータージェル 子ども用
昔から愛されているスキンケアブランドのニベアの日焼け止めウォータージェル。
乾燥しやすい子どもや赤ちゃんでも使えるようにと開発されていて、アルコールフリーの低刺激が特徴です。
みずみずしいジェルタイプなので、伸びがよく白浮きしません。
うるおい成分としてヒアルロン酸とユーカリ葉エキスが配合されています。
値段は数百円とコスパ最高なので、顔だけでなく首や手にもたっぷり使えるのがいいですね。
SPF | 28 |
PA | ++ |
色 | なし |
ノンケミカル | ー |
刺激 | 低刺激 |
におい | なし |
洗顔 | 石けんで落ちる |
タイプ | ジェル |
マミー UVマイルドジェルN
くまさんのかわいらしいボトルに入ったマミーのUVマイルドジェル。
もともと赤ちゃん用に作られていることと、かわいすぎる見た目から、ママなら知らない人はいないくらい有名な日焼け止めです。
成分の90%が食品成分(食べられません)で、肌にとても優しいことがわかりますね。
SPFは33で、入院中の病室での使用に問題ないくらいの数値。
使い心地もさっぱりとしており、白浮きもほとんどありません。
ポンプボトルタイプなので、入院中に手がうまく使えないときにも重宝します。
SPF | 33 |
PA | +++ |
色 | なし |
ノンケミカル | ー |
刺激 | 低刺激 |
におい | なし |
洗顔 | 石けんで落ちる |
タイプ | ジェル |
アネッサ モイスチャーUV マイルドジェル
日焼け止めと言えばアネッサ!というくらい有名ですが、アネッサの日焼け止めって、絶対焼かないほど強力な印象があります。
しかし、こちらのモイスチャーUVマイルドジェルは、敏感肌用に作られた優しい日焼け止めなんです。
赤ちゃんや子どもでも使えるよう、低刺激で、無香料、無着色、アルコールフリーなど安心処方になっています。
ジェルですが少しコッテリしたテクスチャーで、塗った直後は肌が白くなったように感じるという人も。
少し時間が経てば白浮きもほとんどなくなり、肌表面はサラリとしてきます。
低刺激にはめずらしくウォータープルーフタイプで持ちがよいのに、石けんで落とせるところもおすすめポイントです。
SPF | 35 |
PA | +++ |
色 | 塗った直後は白いがすぐ消える |
ノンケミカル | ー |
刺激 | 低刺激 |
におい | なし |
洗顔 | 石けんで落とせる |
タイプ | ジェル |
入院中の日焼け止めのまとめ
入院中の日焼け止めについてご紹介してきましたが、病院によってルールが変わるので、不安な方はまず最初に入院先で確認してくださいね。
ひとことに入院と言っても、病気や検査、出産など理由はさまざまですが、まずはご自身の身体を休ませることを優先に。
身体や心に余裕が出てきたら、入院中でも日焼け対策をしたり、外見を気にすることってぜんぜんおかしくないと私は思います。
特に美容やオシャレが好きな人って、自分に手をかけてあげることが元気のもとになっていたりするので。
順調な入院生活になりますよう、お祈りしています。
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